刑事事件に強い弁護士

裁判前・裁判中・裁判後の保釈

「保釈請求は裁判のどの段階でもできるのか」

保釈と裁判について知りたい方へ。
保釈は裁判前・裁判中・裁判後のどの段階でも請求できます。ただし裁判後の保釈は、第一審で実刑判決を受けた場合に限られます。保釈の判断をするのは、裁判前は事件の審理に関与しない裁判官、裁判中は事件を審理する裁判所です。裁判後の保釈については、訴訟記録が控訴裁判所に到達する前か後かによって分かれます。

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裁判前の保釈決定は裁判官

保釈は、起訴されて勾留されているのであれば、請求することができます。したがって、第1回公判期日の前であっても、保釈を請求することができます。
この場合、保釈の審理判断をするのは、事件の審理に関与しない裁判官です。これは、事件を審理する裁判官は、予断を抱かないようにするため、第1回公判期日より前は事件に関する記録を読むことができないからです。

裁判中の保釈決定は裁判所

第1回公判期日を迎えて裁判が進行している間も、当然、保釈を請求することができます
この場合、保釈の審理判断をするのは、事件を審理する裁判所です。第1回公判期日後は、事件を審理する裁判官も記録を読めるようになるため、保釈の審理判断をしても問題なくなるからです。

裁判後に保釈請求できるか

無罪判決と執行猶予判決との場合は、判決後に保釈を請求する必要がないので、ここでは検討しません。ここで想定するのは、一審判決で言い渡されたのが実刑判決である場合です。
第一審で実刑判決を言い渡された場合、その時から保釈は効力を失い、もとの勾留が復活するので、その日から、刑事施設に収監されることになります
そして、保釈の請求も、実刑判決の言い渡しの日からできるようになります(再保釈といいます)。
再保釈は、控訴をしていなくても請求することができます。もっとも実務上は、控訴の申し立てと同時にしてしまうのが通例です。
このように、第一審で実刑判決が言い渡されたときは、その日から、再保釈の請求をすることができるのです。
この場合、保釈の審理判断をするのが誰であるかは、訴訟記録が控訴裁判所に到達する前か後かによって分かれます。
到達する前は、一審判決を言い渡した裁判所です。これに対して、到達した後は、控訴裁判所です。


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