刑事事件に強い弁護士

保釈の必要性

「保釈は特別な理由が無いと実現しないのか。」
「保釈の必要性をどのように主張したらいいの?」

保釈をしてほしいが、必要性の主張方法が分からないという方へ。
経済状態や家族や被告人自身の健康状態などを理由に、被告人の身柄が拘束されたままでは不都合がある場合、保釈の必要性を主張できます。

刑事事件に強い弁護士に相談して、保釈の必要性を主張し、保釈を実現しましょう。

保釈の必要性とは

保釈が必ず認められる場合(権利保釈)に当たらない場合でも、裁判所の裁量によって保釈を認めるのが適当な場合(裁量保釈)だと主張していきます。この裁量保釈においては、保釈が必要であること(必要性)と保釈が相当であること(相当性)を軸に論じるのが通例です。
保釈の必要性の内容は、被告人の身柄が拘束されたままでは不都合があり、拘束を解いてもらう必要があることです。被告人の家庭の経済状態、また家族や被告人自身の健康状態などを挙げて、保釈の必要性を基礎づけてゆきます。

保釈の必要性の例

では、保釈の必要性があることを基礎づける事情として、何があるでしょうか。
典型的なものとして、まず、家計を支えるために被告人が求職活動をする必要があることが挙げられます。たとえば、事件前はもっぱら被告人の収入によって家計を支えていたものの、事件によって退職するに至り、配偶者も大きな稼ぎを挙げることが期待できないので、被告人が新たな職を得るため求職活動をする必要がある、という事情です。
次に、被告人が家族の介護をする必要があることが挙げられます。たとえば、家族に自宅療養の必要な者がいるが、被告人のほかに介護に当たることのできる家族がいないといった事情です。
さらに、被告人自身に通院する必要があることが挙げられます。たとえば、被告人が長期的な通院の必要な疾病にかかっており、現在勾留中の刑事施設の案内してくれる医師では対応できず、自宅から通院する必要があるという事情です。
なお、短期的な入院・通院は、保釈ではなく、より短期間の勾留の執行停止で対処できます。そのため、短期的な入通院を保釈の必要性の事情として主張するのは困難です。

「葬式に行きたい」必要性あり?

被告人が勾留中に近親者が亡くなり、葬式に出席したいという場合、保釈が必要な例に当たるでしょうか。
近親者の結婚式や病気に出席するといった短期間の用事の場合は、保釈ではなく、勾留の執行停止という仕組みによって対処されるのが通例です。
勾留の執行停止とは、勾留の執行を一時的に停止し、被告人の身体拘束を解くものです。その限りだと保釈と似ているように見えますが、保釈金を納める必要がない点で保釈と異なります。
勾留の執行停止が行われる場合、被告人を親族や保護団体に委託し、執行停止期間中の住居を制限します。また、そのほかにも、執行を停止する期間などの条件を定めることもできます。
このように、「近親者の葬式に行きたい」という事情は、保釈によってではなく、勾留の執行停止によって対処されるのです。


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