刑事事件に強い弁護士

保釈の許可率(事件別)

「強盗をしてしまい、保釈して欲しいと思っているが実現率が低いと言うのは本当か。」
「保釈の許可率を知りたい。」

刑事事件の保釈率について知りたい方へ。最新の統計(『司法統計』令和2年度版)では、勾留された被告人のうち保釈が許可された被告人の割合は、約30%となっています。このページでは、保釈率の割合を事件の内容に分けて解説していきます。

刑事事件に強い弁護士に相談して、事件をスムーズに解決しましょう。

保釈許可率と傾向


裁判所の公表している『司法統計』令和2年度版によると、最新の保釈の現状として、勾留された被告人3万7768人に対して保釈が許可された被告人が1万1375人、保釈許可率は約30%であるのが現状なのです。
これは、保釈が認められにくい傾向があることを示しています。ただ、この背景には、弁護人が保釈許可率の低さを慮って、当初から保釈を請求しない傾向もあることが指摘されています
刑事事件に詳しい弁護士ならば、保釈許可率の低さにも諦めることなく、可能性がある限り保釈を請求してゆきます

傷害の保釈許可率

『司法統計』令和2年度版によると、傷害事件では、勾留された被告人2328人のうち、保釈された被告人は789人です。つまり、保釈許可率は約33.8%です。
傷害事件は、暴行した結果傷害結果が生じた場合と、暴行以外の方法によって傷害を生じさせた場合とがあります。いずれの場合も、多くは面識のある人の間で起きています。そのため、示談が成立していない限り、口裏合わせなどで働きかけて証拠を隠滅するおそれがあるとみられやすいということが影響していると考えられます。

強盗の保釈許可率

強盗事件では、勾留された被告人286人のうち、保釈された被告人は36人です。つまり、保釈許可率は約12.6%で、非常に低い割合です。
これは、強盗事件では犯情の悪い事件が多いことや、示談が成立していない場合や共犯者がいる場合には口裏合わせなどで働きかけて証拠を隠滅するおそれがあるとみられやすいことが影響していると考えられます。

殺人の保釈許可率

殺人事件では、勾留された被告人216人のうち、保釈された被告人は25人です。つまり、保釈許可率は約11.7%で、低い割合です。
殺人事件では、かなりの程度で実刑が見込まれます。そのため、実刑を免れようとして、逃亡するおそれがあるとみられやすいこと、関係者に働きかけて証拠を隠滅するおそれがあるとみられやすいことが影響していると考えられます。

横領の保釈許可率

横領事件では、勾留された被告人439人のうち、保釈された被告人は105人です。つまり、保釈許可率は約23.9%で、低い割合に属します。
横領事件は、業務上横領にせよ単純横領(委託物横領)にせよ、委託者からの信頼を裏切るという形で犯行が行われます。そのため、示談が成立していない限り、被害者などに働きかけて証拠を隠滅するおそれがあるとみられやすいことが影響していると考えられます。

詐欺の保釈許可率

詐欺事件では、勾留された被告人2778人のうち、保釈された被告人は904人です。つまり、保釈許可率は約32.5%で、全体の保釈許可率よりはわずかに高くなっています。


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