刑事事件に強い弁護士

保釈の取消し要件:逃亡

「保釈が取り消されるのはどんな時なのか。」
「逃亡と保釈の取り消しの関係は?」

保釈の取り消しについてお悩みの方へ。
被告人が保釈後に逃亡したり、逃亡すると疑うに足りる相当な理由が生じたりした場合には、保釈が取消されることがあります。

刑事事件に強い弁護士に相談して、保釈の取り消しを防ぎ、事件をスムーズに解決しましょう。

逃亡した場合

被告人が保釈後に逃亡した場合、または逃亡すると疑うに足りる相当な理由が生じた場合には、保釈を取消されることがあります

逃亡のおそれとは

逃亡のおそれとは何でしょうか。ここでは、逃亡のおそれが勾留の事由としても挙げられていることが参考になります。
勾留理由としての逃亡のおそれは、被告人が刑事訴追や刑の執行を免れる目的で裁判所に対して所在不明になることをいいます。その程度としては、具体的な資料によって裏づけられた高度の可能性があるという程度が要求されます。
では、勾留の事由ではなく、保釈の取消し事由としての逃亡のおそれは、どのようなものでしょうか。
保釈取消し事由としての逃亡のおそれの意義は、被告人が刑の執行を免れる目的で裁判所に対して所在不明になることをいいます。問題は、そのおそれの程度です。
保釈取消し事由としての逃亡のおそれは、保釈中に新たに生じたか、あるいは保釈前よりも著しく程度が強くなったことが必要です。
逃亡のおそれは、すでに勾留事由の段階で、高度の可能性があることが具体的な資料によって裏づけられることが必要とされています。保釈取消し事由の段階では、これよりも著しく程度が強くなったことが要求されるのです。

逃亡のおそれは権利保釈の除外事由ではない

では、逃亡のおそれは、保釈の仕組み全体の中では、どのように位置づけられるのでしょうか。
逃亡のおそれは、保釈を受ける際には、それ単独では除外事由とはなりません。現に、権利保釈(必ず保釈される類型)の除外事由の中には、「逃亡のおそれがあること」は挙げられていません。これは、逃亡のおそれについては、保釈保証金(保釈金)を逃亡しないことの担保として納めることで対処することとされているからです。
一方で、保釈の取消し事由の中には、「逃亡すると疑うに足りる相当な理由」が挙げられています。これは、先に納めた保釈金だけでは対処できないほどに逃亡のおそれが高まったという事態を念頭に置いています。そのため、上に述べたように、保釈の取消し事由としての逃亡のおそれは、「保釈前よりも著しく程度が強くなった場合」と解釈されているのです。


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